部分矯正
部分矯正
部分矯正とは
部分矯正は、費用をあまりかけないで短期間で、前歯のちょっとした凹凸や、ちょっとしたすきっ歯を治したい方のための治療方法になります。
歯は上下で28本あります。通常の矯正治療では、この28本をすべて動かして歯並び、咬み合わせを整えます。一方、部分矯正では、数本の歯のみを動かします。
部分矯正の3つの特徴
・短期間(約6~12か月)
・気になる部分だけを改善
・リーズナブルな治療費
費用をなんとしても安く抑えたいという理由で、部分矯正を強く望む方がいます。そのような方の希望に沿うように、歯を大きく削り、セラミックで被せものをする等の処置を並行して行いながら部分矯正をする方法があります。
デメリットとして、虫歯になりやすくなったり、歯の寿命を縮めたりします。『費用を安くしたい。治療期間を短くしたい。』という気持ちは十分に理解できますが、長い目で見た時に、不必要な歯の切削行為はおすすめできません。
軽度の叢生
凸凹の状態が写真のように強くない方は部分矯正が可能です。このような歯並びであれば、約6か月~で治療が完了します。
上顎前突
出歯の状態を上顎前突と呼びます。上顎前突の場合、出ている歯を後ろに下げる必要があります。部分矯正では、この歯の動きをすることが難しくなります。
費用が安く済むことや、治療期間が短いため、部分矯正を希望する方は多くいます。しかし、安易な気持ちで部分矯正をしてしまったことで、後々トラブルになってしまうこともありえます。トラブルにならないためにも事前に知識を持つことが大切です。
①審美的改善と機能的改善
矯正治療をする目的として、“歯並びを綺麗にする”という審美的な部分だけに目が行ってしまいます。
歯科医院のホームページを見ていると「機能的改善」という言葉を目にすることがあると思いますが、機能的改善とは、話をする、食べる(噛む)、呼吸することを示します。
審美的な改善をした結果として、口腔機能が失われるようなことがあってはなりません。
②治療結果に納得できない
部分矯正は、全体矯正と比べ、歯が動く量・動きが限定的です。全体矯正であれば綺麗な歯並びになるのに、部分矯正で治療をしたので仕上がりがイマイチ(想像していた綺麗な歯並びと違う)ということがあります。
部分矯正による治療結果に納得できず、結局、全体矯正で再治療をするという方もいます。そうすると、費用も治療期間も余分にかかってしまいます。「最初から、全体矯正をしておけばよかった。」というケースがあります。
③健康な歯への不必要な処置
費用をなんとしても安く抑えたいという理由で、部分矯正を強く望む方がいます。そのような方の希望に沿うように、歯を大きく削り、セラミックで被せものをする等の処置を並行して行いながら部分矯正をする方法があります。
デメリットとして、虫歯になりやすくなったり、歯の寿命を縮めたりします。『費用を安くしたい。治療期間を短くしたい。』という気持ちは十分に理解できますが、長い目で見た時に、不必要な歯の切削行為はおすすめできません。
基本的には全体矯正がベストです。しかしながら、部分矯正でも対応可能な場合もあります。矯正専門医によく相談、検討してからメリット、デメリットを理解し、全体矯正なのか部分矯正なのかを判断する必要があります。